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今月の相談コーナー 毎月 経営に関する様々な疑問にお答えいたします

2013年2月号

前回は金融円滑化法の終結に伴う影響についてお聞きしましたが、最近、折角、リスケに応じてもらっても、その後、経営改善が進まず再リスケの要請をしたり、最悪の場合、倒産する企業も出てきたそうですね。
一、血のにじむ努力を見せよ
金融機関がリスケに応じる要件として、経営改善計画を提出するか、又は、提出する準備をしていることが必要ですが、計画通りに業績が好転せず取引銀行から見放されるケースが増加しています。改善計画の作成を単に、その場しのぎのペーパーの提出で、ことたれりと考えているケースに多いようです。最近の事例ですが「私は数字をいじることが好きなので、コンピューターで、ばたばたと作って、明日提出します」と簡単に言う人がて唖然としました。改善計画が要求していることは、たとえば、売上は過去のデータを参考に製品別、販売先別、営業担当者別など、詳細に分析し、更に、今後の販売戦略や価格政策、競合関係などを勘案し真の実行可能額を算定することなのです。経費等についても同様で、1つ1つの支出先についてその必要性、コスト削減目標等を具体的に積み上げ作成します。自分自身の努力により、どの様な具体的な経営改善を行う決心なのか問われているのです。

二、改善計画が未達成の場合

現在の経済環境の中では、どんなに一生懸命に頑張っても改善計画が未達成と言うこともあり得ますが、このような事態になった場合、どの様な対策を取ったら良いのでしょうか。

(1)リスケ後、3年以内に利益計上ができる

(2)概ね5年以内に債務超過が解消できること

(3)10年以内に借入金の返済が完了すること

三、金融機関の求めている実現性の高い改善計画とは何か

そうはいっても、改善計画の内容は次の条件を満たす必要があります。

(1)前述の通り、改善計画は金融機関に支援を要請すると同時に、自分自身もこの計画に沿って実行していくことを約束したものです。毎月の実績数値を計画数値と比較して改善の進捗状況を把握しましょう。また.少なくとも3ケ月に1回は、定期的に金融機関に改善状況を報告しましょう。実績と計画に差異が生じた場合は、その理由と今後の改善策についても説明します。

(2)実績値が計画の80%以上を示していれば、当面、厳しいお沙汰は無いでしょう。70%以下であれば、改善の見込みが立たないと言うことで、これ以上の支援継続が難しいという宣告もあり得ます。

(3)リスケの終結とともに、リスケ前の返済額に戻すという要請も考えられますが、当初は、ムリをしない範囲で返済額の軽減を交渉しましよう。借入金が年間キャッシュフローの8倍程度に圧縮されるなど財務内容が改善してくれば、リスケ後の改善効果が見えてきたという評価が得られるはずです。

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